
海洋深層水というのを近年良く耳にします。養分(無機栄養塩)を吸収する植物性プランクトンなど微生物が極端に少なく、そのためミネラルなどが豊富に含む深海の海水。これが海底から水面に向かって吹き出すことを湧昇流というそうです。「砂漠」とも表される栄養分の極端に少ない外洋に、この湧昇現象があると、そこにはたくさんの生命が育ち、良い漁場になるそうです。
この海洋深層水を利用してアワビなどの養殖に効果を上げているそうです。アワビやサザエは大量の海藻を食べて育つので、わかりやすい利用法です。液肥を添加して海藻を育成するよりもコストの面で有利で、しかも深海の海水は汚染されているリスクが少ないので病気の心配も少ないという訳です。
磯に流れ込む小さな川が、海岸道路建設のため寸断されてしまったために、それまで豊富に収穫されていたサザエ、アワビ、シッタカが激減した話を、友人の祖母(海女歴60年!)から聞いたことがあります。陸上から流れ込む淡水には充分な栄養やミネラルがあるので本来は海洋深層水など必要なかったのかもしれません。治水利水は人間にとって必要な物ですが、環境の変化にはどこかでつじつま合わせが必要なのかもしれません。
ところで海藻が元気に育つ養分は、水槽にある水草達が必要としている物とほぼ同じです。海洋深層水はミネラル(無機質)だけでなく硝酸(NO3)やリン酸(PO4)も表層海水よりも多く含んでいるそうです。これらは水草の成長には欠かせないのですが、同時にアオミドロなどのコケの大発生の原因でもあります。ホントに「水清ければ・・・」なんですね。
この海洋深層水から塩分を取り除いた物が、飲用として利用されているようなのですが、どうやって除去するのでしょう。思いつくのはアクアリストにもおなじみのRO(逆浸透膜)です。しかしTDSメーターで水質管理なさっているエビブリーダーや南米水草ファンの方なら、ご存知のように、それではミネラル分まで除去されてしまいます。お茶、コーヒー、お酒の発酵などに利用するにはこっちの方が適してそうな気がしますが、ミネラルを豊富に・・・と唄った飲料水は別の方法で脱塩するのでしょうか?もっとも元々お腹が弱いワタシは硬度300を超えるマグネシウムが多いこのタイプの飲料水は常用出来ないのですが。
「まろやかでとても美味しい硬度32の軟水」な海洋深層水という製品を最近知ったのですが、これはワタシの理解を超えてます。ウチの水道水よりミネラル少ないじゃん。




















